春屋

こちらはゲーム「THE IDOLM@STER」「東方project」を応援しているサイトです。管理人のプレイ日記や、SSが置いてあります。
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やよいSP編 第6話 「Pも歩けば犬にあたる?」

こちらはアイマスSPのSSになっています。
続きものになっていますので、左にあるカテゴリの
「アイマスのSS やよい編(SP)」に前回までの
お話がありますので初めての方はそちらからどうぞ。

今回はあんまりやよいの出番が無いかも。




『私は色んな国々へ散ってしまった国民達に少しでも勇気や希望を
分け与えたいと思っているのです』

この前の予選で貴音が言っていた言葉を思い出しながら、俺は事務所までの
道のりを歩いていた。普段は車だが現在車検中なので、いつもより
早く家を出て歩いている。

「貴音がお姫様ね・・・まあ、言われてみればそんな雰囲気かもな。
 しかし、やよいにはでかい事言ったがどうするかな……」

正直、貴音と俺とでは覚悟が違う。もちろん、やよいを勝たせたいとは
思っている。だが、それだけで勝てるのか?

「う~む、だめだ。変に考えない様にした方が良さそうだな。またやよいを
 心配させるのも可愛そうだしな」

とりあえず、勝つ目的が無いわけじゃないんだ。何とかするしかないな。

「はあ・・・って、最近ため息増えたな。おっさんの階段を一気に
 駆け上がってるな」

などと俺が嫌な事を呟いていると、不意に後ろから誰かが走ってくる気配。

「なんか、美希がいた時によくこんな事があった様な……」

「うわーーん!助けてくれー!765プローー!!」

嫌な予感ほどよく当たる。俺の背中に誰か知らんが思いっきりタックル
してきやがった。おかげで朝から道路にヘッドスライディングするハメに
なった。

「いてて……誰だ?」

「お願いだ!助けてくれ~!!」

背中の方を見ると、今にも泣きそうな顔の響が引っ付いてた。

「な、なんだどうした?」

「うう、いぬ美が・・・いぬ美が~!!」

・・・もしかしなくても犬の名前なんだろうな。相変わらずすごい名前の
センスだ。

「とりあえずどいてくれ。あと、話を聞いてやるから一旦落ち着け」

「あ・・・うん。わかったぞ」

ようやく起き上がった俺は服を掃ったあと、響の方を向いて話を聞いて
やる事にした。

「で、どうした。何があったんだ?」

「えっと、今日久々に休みが取れたからペットのいぬ美と一緒に
 散歩してたんだ。うう・・・そうしたら、急にぐったりしちゃって」

「美希や貴音は一緒じゃないのか?」

「うん……どうしていいか分かんなくなってた時に、丁度お前が歩いてるの
 見かけたから!」

「なるほどね。その犬はドコにいるんだ」

「え?すぐ近くの公園で待ってるぞ」

「案内しろ。昔、動物の面倒を見る仕事をした事があるから多少はなんとか
 できるはずだ」

まあ、本当に多少だが応急手当やらはできる。それでだめなら獣医の所へ
連れてってやればいいし。

「・・・その、いいのか?頼んでおいてなんだけど、自分、敵だぞ?」

「そんなもん知るか。というか気にするな。困ってる奴を見捨てたりしたら
 後でやよいに怒られちまうよ。ほら、行くぞ」

「あっ……うん。こっちだ!」

俺は響の案内で犬が待っている公園へと向かった。


俺と響が出会った場所から5分ほどの場所にその公園はあった。
ベンチのあたりにそれらしいでかい犬とチビッコ達がいた。

「おねーちゃん、おかえりー!」

「いぬさんみてたよー!」

「ありがとう!助かったぞ~!」

なるほど、このチビッコ達に響がいない間犬を見ててもらったのか。

「どれどれ……」

確かにぐったりしているが、病気の様に苦しそうにしている訳じゃない。
舌を出して暑そうに見える……もしかして。

「な、何か分かったのか?」

「響、散歩している時にちゃんと休憩挟んだり水飲ましたりしたか?」

「えっと、本当に久々に外に出してあげたからかな。いぬ美のやつずっと
 止まらなかったぞ」

「それが原因だ。今日は気温も高いし余計だ。こいつ、軽い脱水症状
 起こしてるんだ。ちょっと待ってろ」

俺はすぐ近くにあった自販機でスポーツドリンクを買ってすぐ戻った。

「ほれ、ゆっくり飲めよ……」

俺はぐったりしている犬にスポーツドリンクを飲ましてやった。

「……バウ、バウ!」

「わー!げんきになったー!」

「まだ早いって。しばらく休ませて様子見ないとな。それでもまだ
 ダルそうなら医者に見せないとダメだ」

「おにいさんすごーい!ほんとうのおいしゃさんみたい!」

「本当だぞ……すごいんだな、お前」

「ちなみに普通の水はいきなり飲ますなよ。かえってひどくなる事が
 あるからな」

「わ、わかった!覚えておくぞ!」

ふう……これで一安心だな。やれやれ、朝から本気で疲れた。


それから、まだ動けそうも無い犬と一緒に俺と響は公園のベンチに
座っていた。

「バウバウ!」

「すっかり元気だな、よかった」

「念の為だ、一回医者に診てもらえよ。俺のはあくまで応急処置だからな」

「うん……ありがとう、助けてくれて」

「別にいいって。まあ、仕事には行きそびれちまったけどな」

この公園に向かっている途中、仕事に行く所だったのを思い出し、携帯で
事務所に連絡を入れておいた。


数分前……


『はい、こちら765プロダクション受付の音無です』

「小鳥か?俺だけどちょっと用事が出来たんで今日は行けないかもしれない」

『あ、はい。わかりまし……って!なんでそうなるんですか!?』

「理由は後で話す。ついでに律っちゃんの説教も受けるから許してくれ。
 そうそう、やよいには悪いって言っといてくれ。それじゃ、またな~」

『ちょっと!プロデューサーさ・・・』

プツッ。ツーツーツー……


さて、後で怖いのは律子の説教だけだな。それにしても……

「腹減ったな」

「お前、食べてないのか?」

「事務所へ行く途中で食べるつもりだったからな」

「うう、ごめん……」

「お前が謝る事じゃないって。・・・ん?」

ふとすぐ横の道路に目をやると一台のワゴン車に人だかり。

「よしっ。ちょっとそこまで行ってくる。響、お前って好き嫌いあるか?」

「特に無いけど・・・どうしたんだ?」

「ん、ちょっと待ってろ」

俺は響と犬を残して人だかりの方へと向かった。


10分後。


「待たせて悪かったな」

「一体どこに行ってたんだ?」

「コレを買いにな。あの車な、時々この辺を回ってサンドイッチとか
 売ってるんだよ。お前の分も買って来てやったけど食べるか?」

「おー!ありがとう!お前本当にいい奴なんだな!」

響が手を伸ばしてくるが、俺は届かない様にサンドイッチを上へ上げた。

「何するんだよ~!」

「こいつをやる前にだ・・・いくら心の広い俺でも、いつまでも年下の
 チビッコに『お前』って呼ばれるのは嫌だ。ちゃんと名前で呼べって」

「……アレ?お前の名前って何だっけ?」

アレだけ人の事敵視しておいて知らないのかよ……。

「絆だ、黒崎絆」

「すごい名前だな」

「お前に言われたくねえよ・・・」

まあ、響の場合は沖縄生まれだし、向こうじゃ珍しくないのかも知れないが。

「えーと、じゃあキズナでいいか?」

「別に構わないぜ。そんじゃ、これがお前の分な。飲み物はお茶でいいか?」

「うん。ありがとう、キズナ♪」

ホント、いつもこう素直だとこっちも助かるんだがな。

「いただきまーす!」

「むぐ・・・うん、やっぱうまい」

「はむはむ。うん、これすっごくおいしいぞ!」

「あのワゴン、本当にたまにしか来ないからラッキーだったぜ」

「バウ!バウ!」

なにやら響のでかいワンコが俺に寄ってきた。

「やらんぞ。お前は病み上がりなんだからもうちょい大人しくしていろ」

「くぅ~ん」

「へー。キズナ、やっぱりすごいな。いぬ美が他人に懐くなんてあんまり
 ないんだぞ」

「まあ、命の恩人だと思ってくれたんだろう」

・・・しかし、今の状況はなんとも妙な状況だな。気にするなとは言ったが
一応IUで争っているアイドルとプロデューサーだもんな。

「……そうだ。響、ちょっと聞きたい事があるんだが聞いてもいいか?」

「な、なんだいきなり?はっ!こっちの情報を聞き出そうって言うのか!?」

「ん~、ちょっと違う。これは俺が個人的に聞きたい事だな」

俺がそう言うと響がちょっと恥ずかしそうに顔を赤くした。

「あ、あれだぞ!自分があんまり可愛いからって口説こうとしてるのか!?」

「・・・しねえよ。俺はチビッコには興味ねえ」

「そこまではっきり言われると逆に腹立つな・・・。で、何が聞きたいんだ?」

俺は残っていたサンドイッチを全部食べ、響きの方へ向き直り聞いた。

「お前はどうしてアイドルをやってるんだ?」

「え?そんな事でいいのか?」

「ああ。この前の貴音の話聞いただろ。それでちょっと気になってな」

「うーん・・・自分のは貴音ほど立派な理由はないぞ。それでもいいか?」

俺が頷くと、響は少し間を置いた後話し始めた。

「自分、アニキが一人いるんだ。で、そのアニキを見返してやりたいんだ!
 自分だってすごい事できるんだぞー!・・・って」

「お前らしいストレートな理由だな」

「まだ自分が沖縄に居た頃さ、黒井社長がアイドル候補生を探すために
 オーディションやってたんだ。それで面白そうだから応募してみようと
 した時にこう言われたんだ……」


『お前みたいに勢いだけの奴にアイドルなんて出来るわけないだろ』


「・・・ひどいだろ!確かに自分はそんな頭良い方じゃないけどさ、
 それでも本気でやってみたいって思ったんだ。だから、全力で練習して
 1位で合格してやったんだ」

いや。それは普通にすごいと思うぞ。

「それでアイドルデビューが決まったのに今度はもっとひどい事
 言ったんだぞ!」


『お前がアイドルねぇ・・・まあ、そこそこの人気が出れば良い方じゃ
 ないのか?お前じゃトップアイドルになんかなれないだろしな』


「うがー!思い出したら腹が立ってきたー!!」

なんつーか、そのアニキもガキだな・・・。まあ、妹を心配して言ったんだと
思うんだが、言い方が悪すぎるぜ。

「とにかく!トップアイドルになって、アニキを見返してやるんだ!
 だから、それまでは絶対に帰らない!・・・って言って出てきたんだ」

「そっか、それがお前がアイドルをやっている『理由』なんだな」

「そうだぞ。・・・その、大した事じゃないけど」

「そんな事ない。それだって立派な理由だよ。何にも無かった俺とは
 大違いさ」

「あのさ、自分もちょっと聞いていいか?キズナって、昔は歌を歌ってた
 のか?」

しまった、余計な事言ってしまった。

「……まあな」

「へー!どんなだったんだ!聞いてみたいぞー!」

うう・・・めっちゃ食いついてきやがったコイツ。

「面白くもないぞ。お前達みたいに何か理由があったわけじゃないし。
 すぐ辞めちまったし」

「え?何ですぐ辞めちゃったんだ?」

「……ある人のライブを見たんだよ。ビデオだけどさ、その人の歌が
 凄かったんだ。説明が難しいんだけどさ、とにかく聴いた瞬間に
 『あ、この人には勝てない』って思ったんだよ。そんで、自分の歌が
 嫌になっちまってな。何の理由も無く、ただ無意味に歌ってる自分がな」

それと・・・そんな無意味な俺の歌を好きでいてくれたファンや、一緒に
やってきた星一郎や麻耶姉たちに申し訳なかったし……。

「キズナってさ、優しすぎるって言われた事ない?」

「……やよいに似た様な事言われた事ある」

「あはは。やっぱりな、そんな感じがしたぞ。この前も貴音にすごく優しく
 してやってたもんな」

「もう勘弁してくれって……」

自分ではそんな優しいとは思わないんだがな・・・なんでいつも言われるんだ?


さて、それからも俺と響はとりとめの無い話をして過ごしていた。

「・・・バウ」

「あっ、いぬ美ごめんだぞ。そろそろ帰るか?」

「バウ」

気が付くともう昼を過ぎていた。意外にも響とは話が合うので驚いた。
・・・まあ、主にゲームの話とかだが。

「そいつもう動けるみたいだし、家でゆっくりさせてやりな」

「うん、そうする。・・・今日は本当にありがとう、助かったぞ」

「気にするなって。まあ、次のオーディションでは楽しみにしてるぜ」

「こっちこそ負けないぞ!それじゃもう行くな、バイバイ!」

そう言って響はいぬ美を連れて去っていった。・・・と、思ったら戻ってきた。

「なんだ?忘れ物でもしたのか?」

「違うんだ。自分、もう一個だけ聞きたい事があるぞ」

「なんだよ?」

「キズナはどうして今プロデューサーをやっているんだ?」

「そうだな・・・ウチの社長に借りがあるからな。それと……今はやよいを
 IUで優勝させるためかな。もちろん、他の奴をアイドルとして成功させる
 のもだけどな」

「そっか……やよいや765プロのみんながちょっとうらやましいかも」

何だか響の表情がちょっと寂しそうに見える。どうしたんだ?

「あ、変な事聞いちゃってごめんな。それじゃあ今度こそ、バイバイ!」

響は手を振りながら去っていった。うーん、さっきのは気のせいなのか・・・。

「まっ、いいか。……さーて、俺はこれからどうするかな」

このまま一人で公園にいたら、リストラされた悲しい人に見えるかもな。

「それは嫌過ぎるな。仕方ない・・・事務所に行って律子に怒られて
 来るとするかな」

俺はベンチを立ち上がり、渋々事務所へ向かう事にした。

……俺、何時間正座させられるのかな?


公園を出た後、30分ほど歩いてようやく事務所にたどり着いた。

ガチャ。

「・・・誰もいないかな」

「あれ?絆さん、今日はお休みじゃなかったんですか?」

「うわっ・・・なんだ、やよいか」

いきなり声を掛けられたのでびっくりしたぜ。

「今日はどうしたんですか?朝、いきなり小鳥さんに『プロデューサーさんは
 今日お休みですよ』って聞いて、風邪でも引いちゃったのかな~って
 心配だったんです」

「そりゃ悪い事したな。風邪とかは引いてないから心配するな。
 朝ここに来る途中で色々とあってな・・・」

「へー、どんな事があったのか詳しくききたいんですけど~?」

俺は突然現れた律子にガッシリと肩を捕まれて逃げられなくなった。

「り、律子。本当に色々と事情があってだな」

「それじゃあ、ゆっくりと聞かせてもらいましょうか。ね~、やよい?」

「は、はい~~!」

俺もやよいも律子の怖すぎる笑顔を前にただ従うしかなかった・・・。


……

…………

………………

「・・・そういうわけで、朝から色々と大変だったんだよ」

「プロデューサーって本当に厄介事に巻き込まれたり首突っ込んだりしますね」

好きでこうなってるんじゃないぞ。俺はやよいと律子に今朝あった事を
話した。

「でも、さすが絆さんですね。困ってる響さんを助けてあげるなんて♪」

「そして、また不用意にフラグを立てていくのね」

「立ててねえよ。それにしても、貴音に響。黒井のおっさんは人を見る目だけは
 あるみたいだな」

「そうね。あっ、そうそう。さっき善永さんから連絡があったわよ」

「何て言ってた?」

なんとなく悪いニュースな気がする。

「この前届いたオーディションの通知、どういうわけかウチの事務所だけ
 かなり遅れて届いてたみたいだって。プロデューサー、どういう事なの?」

「この前って、オーディションの1週間前に届いたやつですか?」

そう、何故かオーディションまでギリギリの日程で届いたアレ。

「まあ、黒井のおっさんの嫌がらせだろうな。星一郎も言ってたぜ、
 黒井社長には気をつけろって」

「むう・・・こんな子供みたいな事してくる人だとは」

「絆さん、どうしたらいいんですか?」

ちょっと不安そうに俺を見上げてくるやよい。そんなやよいの頭を
いつもどおり撫でてやる。

「心配するな。黒井のおっさんが何かしてきても俺が守ってやる。それに、
 やよいならどんな妨害があっても勝ってくれるさ。だから頼んだぞ、やよい」

「はい!うっう~!絆さんが一緒にいてくれれば百人力です!」

「何よ~。やよいったら私達は必要ないのかしら~?」

「はわっ!?そんな事ありませーん!律子さんたちもいてください~~!」

やれやれ……。まあ、これから何があるか分からんが(もう色々とあったけど)、
とにかく俺のやる事は一つ。やよいをIUで勝たせる事。すげえ単純な
理由かもしれないけど・・・やっぱ、それが今の俺のやるべき事だ。

「やよい、遅くなっちまったけどレッスンに行くか?」

「はーい!絆さん、がんばりましょうー!おー!!」


つづく。
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七瀬さんの・・・
わはーこんばんはエクレアです。

あいかわらず、七瀬さんのSSは心温まるというかなんというか温かさがあっていいですね!やはり無駄にフラグをたてていく黒崎Pが大好きです(笑)

人のSSをみてると自分も書きたくなってくるので、かなりいい刺激になって嬉しいです!つづき楽しみにしていますね!もちろんプロジェクトのSSもですが(笑)
【 2010/04/15 】 編集
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