春屋

こちらはゲーム「THE IDOLM@STER」「東方project」を応援しているサイトです。管理人のプレイ日記や、SSが置いてあります。
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大人たちのバレンタイン

これはアイドルマスターの二次創作SSです。
多少設定とは違うかもしれませんが、気にしない方はこのまま前進。





「プロデューサーさん、おつかれさまでしたー!」

「ああ、お疲れさん」

仕事が終わって帰る春香を見送って、プロデューサーは自分の机に座って
ため息を付いた。

「ふう、今日も疲れたなっと……」

「なによ、年寄りくさいわね」

「おつかれさまです。はい、どうぞ」

プロデューサーのもとに来たのは綾乃とお茶を持ってきた小鳥だった。

「お、ありがとう小鳥」

「いえいえ。それにしても、大漁ですね、プロデューサーさん」

「本当ね~。モテモテじゃないの」

小鳥と綾乃が目をやったのは、プロデューサーの机に積まれた綺麗な包みの
箱たちだった。

「ん、しょうがないだろ。あいつ等が次から次へと持ってくるんだから」

「仕方ないじゃない、今日はバレンタインなんだし」

今日は2月14日。バレンタインデーな事もあって、プロデューサーは春香達
みんなからチョコレートを貰ったのだった。

「さーて……今日から一日一個づつ食ったとしても、一週間ちょっと
 掛かるのか」

「む、無理して全部食べなくてもいいんじゃないんですか?」

小鳥が心配そうに言ったが、プロデューサーはため息を一つしてこう返した。

「そうはいかねえよ。せっかく作ってきてくれたんだし、ちゃんと全部食うよ。
 ……まったく、よりによってみんなして手作りで作ってくるんだからな」

そうは言いながらも、みんなの厚意が嬉しいのかプロデューサーの表情は
穏やかである。

「ん~、じゃあ増やしちゃって悪いんだけど。はい、これは私からね」

「……何?」

綾乃はプロデューサーにチョコレートの入った箱を差し出した。
プロデューサーはというと、予想外の事に驚いていた。

「まさか、お前から貰うとは思わなかった」

「まあ、一応、仕事上は先輩だし社交事例って事で。ねえねえ、開けてみてよ。
 ちょっと自信作なんだから♪」

「ふーん、それじゃあ」

綾乃に言われたまま、包みを開けてみるとそこには……

「わあ~……私、マンガとかでしか見たこと無いですよ、こういうの」

「俺もだよ……本当にチョコレートに「義理」って書いてくる奴、生まれて
 初めてだ」

びっくりしている小鳥と呆れているプロデューサーをよそに、綾乃は
満足げである。

「はあ~、達成感♪」

「……まあ、一応礼は言っておくぞ」

「あはは。……あ、あの、プロデューサーさん、私のも貰ってくれますか?」

小鳥がちょっと恥かしそうにプロデューサーにチョコレートを差し出した。

「ああ、ありがとう。……お前のは普通のだよな?」

「うう~、綾乃さんみたいな事はしてませんよ~」

「そうよね~。だって、私とちがって義理じゃ……」

「わー!わー!何でもないです、何でもないですー!」

何かを言いかけた綾乃の口を封じて、小鳥があたふたしていた。
プロデューサーは訳が分からないと言った様子でそれを見ていると、
プロデューサー達の所へあずさがやって来た。

「あ、よかった。まだいらしたんですね、プロデューサーさん」

「あれ、あずさ?帰ったんじゃないのか」

「あずささん、もしかして、彼にチョコを渡しに?」

「ええ、そうなんですけど~……」

あずさはプロデューサーの机の上を見て、ちょっと元気がなさそうな表情を
していた。

「えっと、これ以上あってもご迷惑になりそうですし、やめておきます……」

「別に俺は平気だぜ。気にするなって、ちゃんと受け取って食べてやるからさ」

プロデューサーがそう言って手を差し出すのだが、あずさはまだ
迷っている様である。

「もう~、あずささんたら。……ほら、あなたももっと何か言って
 あげなさいって」

「綾乃さん、別に私は構わないですから。プロデューサーさんも、
 お気になさらずに」

あずさにそんな風に言われたが、プロデューサーは少し考えてこんな事を
言った。

「……俺は、あずさのが食べたい。ダメか?あずさ」

「ひゃっ……ぷ、プロデューサーさん、よくそんなセリフ言えますね」

小鳥は恥かしさのあまり頬に手を当ててしまっている。しかも、その顔は
真っ赤である。綾乃は言葉を失っていた。そして、そんな事を言われた
あずさ本人は、恥かしそうにチョコの入った袋を渡した。

「あの~、お口に合えばいいんですけど」

「ん、それじゃ、折角だから今食べさせてもらうぞ」

プロデューサーが封を開けると、中からは可愛らしいトリュフチョコが
出てきた。

「へ~、あずささんお料理上手なのね」

「そんな事はないですよ。本の通りに作っただけですし~」

「プロデューサーさん、お味はどうですか?」

「……うん、うまい。そんなに甘くないし、俺は好きだなこの味」

プロデューサーはあずさの作ったチョコの感想を素直にそう答えた。
それを聞いたあずさは、ちょっと顔が赤くなっていて嬉しそうだった。

「そうですか~、よかったです。……本当によかった」

「あらら、本当に嬉しそうね。よかったわね、あずささん」

「でもさ、いいのか?」

プロデューサーがあずさのチョコを食べながらあずさに聞いた。

「何がですか、プロデューサーさん?」

「だって、こういうのってお前が探している「運命の人」にあげるもんじゃ
 ないのか」

プロデューサーの言うとおり、あずさが765プロでアイドルをやっている
動機は「運命の人に見つけてもらうため」なのである。だが、それを聞いた
あずさは「う~ん」と考えてからこう答えた。

「それでしたら~……プロデューサーさんが運命の人だったら問題ない
 ですよね」

「ぶっ!!」

「わわ、あずささん、大胆ですね~……」

「こ、こういう時言うのかしらね。あっまーい……」

小鳥と綾乃はあずさの発言にそれぞれ感想を述べているのと反対に、
プロデューサーは見事に固まってしまっていた。

「あら~?プロデューサーさん、どうしました」

「お、お前な。……まったく、俺みたいな奴が運命の人なわけないだろ」

「そうですか~?」

「そうだよ。え~っと、俺ってお前と同い年なクセにガキっぽいし、
 無神経なトコあるし、喋り方とかも乱暴だし」

照れくさかったのかプロデューサーがそんな事を言うと、何故かあずさ
ではなく小鳥が反論した。

「そ、そんな事無いですって!プロデューサーさんはいつもみんなに
 やさしいし、言葉遣いとか確かに乱暴かもしれないけど本心からそんな事
 言ってないし!……はっ」

ふと小鳥が我に帰ると、プロデューサーとあずさは呆気に取られており、
綾乃はそんな小鳥が面白かったのか笑いを堪えていた。

「わ、私は、その~!……えーっと、お茶でも入れてきます!」

と、踵を返した瞬間。

ガンッッッッ!!!!

「あっ……うう~~!!」

慌ててしまったせいで、思いっきりスネをデスクの椅子にぶつけてしまった
小鳥は、しゃがみ込んで涙目になりながら唸っていた。

「だいじょうぶですか~、音無さん」

あずさが心配そうに声を掛けたのだが、小鳥は痛さもあって首を縦に振る
だけであった。

「あ~、しょうがないな、小鳥さんは。まあ、そんな所が可愛いけどね」

「何やってんだよ……」

「ふふふ。でも、音無さんが言うとおりですよ。プロデューサーさんは、
 自分が思っているほど悪い人じゃないんですよ。それは、私だけじゃなくって
 他のみんなも同じだと思います」

「う、うるせーよ……ふん」

どうにも、あずさのこういう所が苦手なプロデューサーは、恥かしくて憎まれ口を
叩く事しか出来なかった。あずさもそんなプロデューサーが面白かったのか、
笑顔でプロデューサーの方を見ていた。

「それにしても。これはお返しが大変ね、あなた」

「うっ、そうなんだよな。はあ、どうするかな……」

チョコの山を見ながら、プロデューサーは今日何回したか分からないため息を
吐いた。

「そうですね~。あ、私のは簡単なものでいいですよ」

「だめだめ。折角だからす~っごいいい物貰っちゃいなさい」

「あ、綾乃……まあ、それなりの物は用意するつもりだよ」

「ほ、本当ですか?」

やっと復活してきた小鳥が嬉しそうな声を下の方から上げた。
だが、嬉しいのはあずさも同じらしい。

「そうね……じゃあ、私は何も要らないから今日は付き合って
 もらうわよ~!」

と言って、ガシッとプロデューサーの腕を掴んで放さない綾乃。

「え~……意味が分からないんですが?」

「なによ~、バレンタインデーに女だけで飲みに行ったら、ちょっと
 さみしいじゃない。ね?、小鳥さんも彼が一緒の方がいいわよね♪」

「は、はい!プロデューサーさん、行きましょう!」

そう言って、小鳥もプロデューサー腕をしっかり掴んでしまった。

「ちょっ、待てよ!俺の意見はスルーかよ!……ん?」

プロデューサーが何やら服の後ろを引っ張られる様な気がしたので
振り向いてみると、あずさが服の裾を引っ張っていた。

「……あずさ、何してるんだよ」

「あの~、私が捕まる所が無かったの物で~。私もお供させてくださいね、
 プロデューサーさん♪」

ニッコリと満面の笑顔であずさに言われては、プロデューサーも断る事は
出来なかった。

「た、頼むから、明日に響かない程度にしてくれよ……」

三人は顔を見合わせてからプロデューサーにこう返した。

「うーんと、まあそれは」

「プロデューサーさん次第ですね~♪」

「それでは、しゅっぱーつ♪うふふ~♪」

プロデューサーはこの時、「ああ、絶対にこいつらに潰されるな……」と思った。
こうして、大人たち4人のバレンタインデーの夜は更けていくのであった。

……

………………

……………………………

その頃の社長室。

「……みんな、私の事は忘れてしまっているのかね。いやいや、きっと私を
 驚かす為に色々と用意してくれているに違いない。うんうん、もうちょっと
 ここで待ってみるとしよう。いやー、楽しみだー!」

誰もいなくなった事務所で、社長は一人待ち続けているのであった……

おわり
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【 2007/11/20 (Tue) 】 アイマスのSSですよ♪ | TB(0) | CM(1)
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【 2010/06/01 】 編集
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