春屋

こちらはゲーム「THE IDOLM@STER」「東方project」を応援しているサイトです。管理人のプレイ日記や、SSが置いてあります。
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ねことネコのおはなし。

このSSは東方プロジェクトの二次創作です。
多少、設定と違うかもしれませんのでご注意を。

咲マリなお話です。



タッタッタッタッタ!

バタン!

「はあ・・・はあ・・・。ここまで来ればもう平気か?」

普通の魔法使い・・・霧雨魔理沙は、紅魔館の図書室から持ち出した本を
片手に息を切らしていた。

「まったく。あんだけあるんだから、本の一冊や二冊借りてもいいじゃないか。
 ・・・それにしてもこの部屋、とっさに入っちまったけど誰の部屋だ?」

紅魔館にはちょくちょく来ている魔理沙だが、逃げ込むために入った部屋に
入ったのは初めてだった。

「う~ん……よし!気になるしちょっと家捜しでも・・・」

カチッ。

「こら、泥棒猫。人の部屋まで荒らさないの」

「うわっ!?・・・さ、咲夜?」

魔理沙の背後に突然現れナイフを突きつけたのは、紅魔館のメイド長である
十六夜咲夜だった。

「お前・・・何て格好してるんだ」

「それはお風呂に入っていたからよ。そんな時に誰かさんが勝手に部屋に入って
 きたからね」

そう言い、咲夜はナイフを魔理沙の背中から離した。まだ入浴の途中だったのか、
バスタオル一枚な格好で髪からは水滴が落ちている。

「それは悪かったぜ。そうそう、パチュリーがボヤいてたぜ。『咲夜の猫度は
 11点』だってさ」

「うっ、前より点が下がってる。って、ほとんどあなたのせいでしょうが」

「あはは・・・それじゃ、お邪魔したぜ」

そう言って帰ろうとした魔理沙を咲夜が捕まえた。

「な、なんだよ?」

「あなた、そんな汚れた格好のまま帰る気なの。メイドとしてそれは見過ごせ
 ないわ」

そんな事を言いながら咲夜は逃げる途中で汚れてしまった魔理沙の服を脱がせて
いった。

「わー!なにすんだ!やめろー!いいって、家帰ってすぐ風呂入るからー!」

「あなたの事だからきっとそのまま寝ちゃうわよ。それに今外に出ると、
 パチュリー様か妹様に見つかるわよ」

「そ、それは面倒だな・・・って、だからってなんで脱がすんだよ!」

「一緒に入った方が早いでしょう。ほら、早くしなさい」

結局、咲夜に逆らえなかった魔理沙はそのまま浴室まで連れて行かれてしまった。


「うう~。もうお嫁に行けないぜ~」

「行く気あったのね。それにしても、あなた素が綺麗なんだからもうちょっと
 身嗜みをちゃんとしなさい。もったいなくて泣けてくるわ」

魔理沙の髪を洗いながら、咲夜はまるで母親みたいな愚痴をこぼしていた。

「つーかさ、何で私の髪を洗ってるんだよ。自分で洗えるぜ」

「あら、お嬢様達には好評なのよ。それにあなただって大人しくしてる
 じゃないの」

「う・・・」

ザバーッ。

「はい、おしまい」

「咲夜って絶対に親バカな母親になるよな」

「そう?一応、お礼を言っておくわ」

そう言って、咲夜は既に魔理沙が入っている湯船に入っていった。

「ちょ、狭いぜ」

「こらこら、暴れないの。本当に手の掛かる子ね、ふふっ」

そう言いながらも、咲夜はどこか楽しそうに笑っていた。

「何が楽しいんだよ?」

「ん、そうね。魔理沙の可愛らしい一面を見れたのが嬉しいのかもね」

「なんだそりゃ・・・」

魔理沙呆れてたが、咲夜が少しだけ元気が無い様に見えた。

「どうかしたのか」

「え・・・何が?」

「何かさ、調子悪いのか?」

「そういうわけじゃないんだけれどね・・・」

咲夜はそう言って魔理沙の背中に顔を押し付けていた。

その後も咲夜は魔理沙に何も言わなかった。


「……どうしてこうなった」

「どうしてって。もう夜も遅いし、今から帰るのはあなたでも危険だからよ。
 ほら、早くこっち来なさい」

そう言いベッドで自分の横をポンポンと叩く咲夜。

「まあ、いいけどさ」

色々と観念した魔理沙は咲夜の隣にドサッと横になった。

「ふーん。こうやって見ると、やっぱり魔理沙って可愛いわね」

「お暇させていただきます」

「だーめ」

ベッドから逃げようとした魔理沙を咲夜が後ろから腕を回して捕まえた。

「・・・なあ、本当に今日のお前どうかしたのか。やっぱ変だぜ?」

「……あなたって、意外と人を見てるのね」

「まあな。昔は人の顔色を伺ってばかり・・・なんでもない」

魔理沙はそう言って黙ってしまった。その表情は少し辛そうなものだった。

「昔って、子どもの頃の話?・・・って、今も子供ね」

「うるさいよ」

「ねえ、魔理沙はどんな子だったの。ちょっと気になるわね」

「つまらない子供だった……そんだけ」

ふてくされた様にそう言い、咲夜の腕から逃れようとするが咲夜は魔理沙を
逃がそうとはしない。

「はーなーせーよー」

「ごめんなさい。そうよね、あなたにだって聞かれたくない事があるわよね」

「別にいいって。まあ、あんまり思い出したくない昔だけどな・・・って、うわっ?」

突然、咲夜が横になったために魔理沙もベッドに倒れてしまっていた。

「な、なんだよいきなり?」

「ねえ・・・ひとつ聞きたい事があるのだけれど、いいかしら?」

「咲夜?」

「できれば、こちらを向かないでもらえる・・・ねっ」

理由は解らないが今にも消え入りそうな咲夜の問いに、魔理沙はただ頷いた。

「ありがとう。それじゃあ・・・魔理沙・・・」


     わたしはひとごろしです。

                 わたしがこわくないですか?


そんな震えた声が部屋に響いた。・・・が、その直後だった。

「こわくなんかないぜ」

魔理沙はそう答えていた。

「なんでそう言えるのかしら?」

「咲夜だからな。これが他の知らない奴だったら、さすがに怖い」

そう言って、魔理沙は咲夜の方へ体を向けた。

「お前が殺人メイドなのはみんな知ってるぜ。今更気にする事なのか」

「……私ね、今日も一人捌いたの。それこそ肉や魚を料理するみたいに」

「うん」

「仕事だから別に何も思わないわ。でもね、そんな自分が最近はちょっと怖いの」

「うん」

「私は・・・仕事だと言われれば誰でもそうしてしまうのかなって。よく買い物に
 行く人里の人間、霊夢、早苗……それに魔理沙も」

「うん」

「そんな・・・そんな私でも、こわいと思わない?気持ち悪いと思わないの?」

咲夜は目に涙を浮かべながら魔理沙を見ていた。それは許しを請う様な、
助けを求める子供の様な視線だった。

「思わないぜ。私も霊夢もそんな簡単に殺られるほど安い命はしてないぜ。
 あ、早苗はあっけなく殺られるかも」

魔理沙はいつもの様に笑い、冗談交じりにそう言ってみせた。

「もう、あなたのそういう所が・・・嫌いよ」

まだ少し涙が残っているが、やっと見れた咲夜の笑顔に魔理沙はホッとしていた。

「なんだよ~。嫌いなら今から帰っちゃうぜ~」

「それはダメ」

咲夜は魔理沙の手を握り逃がさない様にした。

「あはは。そういう咲夜、私は嫌いじゃないぜ」

「う、うるさい。ほら、明日も早いんだから寝るわよ」

そう言って咲夜は魔理沙を抱きしめた。

「おいおい、私はぬいぐるみか?」

「……今夜だけでいいから、あなたの時間を私にくれないかしら」

「・・・死ぬまで貸しておいてやるから、さっさと寝ちまえよ」

魔理沙のその言葉を聞き、咲夜は安心した様にすぐに目を閉じて眠ってしまった。
そんな咲夜の寝顔を魔理沙はしばらく眺めていた。

「すー・・・すー・・・」

「やれやれ。なんか頼りない姉ちゃんができたみたいだぜ」

すぐ横にある咲夜の顔を見ながら、魔理沙はそう呟いた。

「・・・ノラ猫同士の傷の舐め合い、か。レミリアあたりがそんな事言いそうだな。
 でも、たまにはこういうのも必要だぜ」

咲夜の胸の中で魔理沙もようやく瞼を閉じた。

「朝ごはん、期待してるぜ。おやすみ、咲夜・・・」

明日の朝、文句を言いながらも朝食を用意してくれるだろう咲夜を想像しながら、
魔理沙も眠りについていった。

おわり。
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【 2010/09/17 (Fri) 】 東方SS | TB(0) | CM(0)
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