春屋

こちらはゲーム「THE IDOLM@STER」「東方project」を応援しているサイトです。管理人のプレイ日記や、SSが置いてあります。
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鳥と鳥かご。

こちらのSSは『アイドルマスター2』のSSです。
多少設定が違っていたり、オリジナルなPが出ますので
気にしない人だけ進んでくださいね。

今回のお話は千早さんとみちるPのお話です。
ED後のお話です。



「う~ん・・・いい天気でよかったね、千早ちゃん♪」

「は、はい。そうですね」

木々が生い茂る小道を765プロのアイドルである如月千早と
そのプロデューサーの黒崎みちるが歩いている。

(プロデューサー、突然何なのかしら?)

3日前。千早はみちるに『次の休日は空けておいてね~』とメールを受けて
ここにいる。IA大賞を全制覇するというとんでもない偉業を成し遂げた後、
社長から少し間休日を貰い、特に予定の無い千早はみちるの申し出を
承諾したのだが……

(一体、何処に行くのかしら。それにあの花は……)

千早の視線の先にはみちるが抱えている大きな花束だった。

「ん?どうしたの千早ちゃん。もしかして疲れちゃった?」

「あっ、いえ。私は大丈夫ですが、プロデューサーは平気ですか?」

「平気平気~♪もうちょっとで目的地に到着だからね」

「その・・・プロデューサー。留学の準備は大丈夫ですか」

IA大賞を受賞した事により、みちるは1年間のハリウッド留学の権利を得た。
そのため、もうすぐみちるは日本を離れる事になっていた。

「それも平気。なになに?千早ちゃん寂しいの?」

「そうですね・・・正直言えば寂しいです」

「……やばい、日本に残りたくなってきた」

「まったく寂しくないので、ちゃんと行ってきて下さい」

「あう・・・は~い。っと、言ってる間に到着」

「えっ?ここって……」

千早とみちるが到着したのは、海の見えるひっそりとした霊園だった。

「前に千早ちゃんが弟さんを紹介してくれたでしょ。だから、今度は私の番」

「そうだったんですか。・・・何だかすいません、気を使わせてしまったみたいで」

「気にしないでいいよ。私がそうしたいだけなんだからさ」

楽しそうに前を歩くみちるの背中を見て千早は思い出した。
みちるも家族を……とても大好きだった兄と両親を事故で亡くしてしまった事を。

「はい、着いたよ。千早ちゃん、紹介します。これが私の家族です」

「あ、ええと・・・初めまして、如月千早です」

みちるの家族のお墓を紹介された千早は、どうしていいか分からずとりあえず
ペコリとお辞儀をして挨拶をした。

「そんじゃ、お花飾っちゃおうかね」

「プロデューサー、私も手伝います」

みちると千早は二人で花を飾り終えると、墓前に手を合わせていた。

「ふう、ごめんね。最近忙しくって全然来れなくってさ~。でも見てよ!
 私の自慢のトップアイドルの子を連れてきたよ♪」

「プ、プロデューサー!?私はそんな・・・それに、私一人では無理でしたし!
 一緒のユニットで頑張ってくれた美希や四条さんがいたからで!」

「そうだけど~・・・それでも、私は千早ちゃんをひいきしちゃうよ☆
 美希ちゃんと貴音ちゃんには悪いけどね、にゃはは♪」

「そ、その・・・ありがとうございます」

千早はみちるに評価された事が素直に嬉しかった。
自分が家族の事や喉の病気の事で悩んでいた時、常に傍にいたのは
みちるだったからだ。

「うんうん、いい笑顔だね。ずーっと独り占めしたいね」

「プロデューサー、恥ずかしいのでもうやめてください・・・」

「ホントにいい笑顔。これなら私がいない間も心配ないかな?」

「……そうですね。今の私には事務所のみんながいてくれます。
 でも、プロデューサーの代わりはいません。だから、帰りをずっと待ってます」

千早はみちるの手を取ってそう言った。
千早がそんな事を言ってくると思わなかったみちるは、
恥ずかしそうに赤くなっていた。

「あー、いやー・・・私ってばそんなに千早ちゃんに必要とされてる?」

「はい。、もう、私はプロデューサー無しでは生きていけません」

「・・・うーあー!恥ずかしさで死んでしまうー!!そして何かゴメンナサイ!!!」

「ダメです。私をこんな風にしてしまったのはプロデューサーなんですから、
 ちゃんと責任取ってくださいね。ふふっ」

イタズラっぽい笑顔で千早にそう言われ、みちるは何も言えなくなってしまった。

「プロデューサー・・・一つお願いをしてもいいですか?」

「な、何かな?今の私なら、お持ち帰りされても文句言わないけど」

「そんな事は言いません。私はプロデューサーの事をとても尊敬しています。
 私やみんなの素質を見抜いて、ここまで導いてくれました。
 だから歳が近いとはいえ、敬意を込めてプロデューサーの事をずっと
 『プロデューサー』と呼んでいます」

「そうなんだ。そんなに大した事してないんだけどな~」

と、さらっと言ってはいるが、
『17歳にしてIA大賞グランドスラムを成し遂げたスーパー女子高生プロデューサー』
として、アイドルである千早達以上にニュースに取り上げられていた。

「ですから・・・プロデューサーの事を名前でお呼びしてもいいですか?」

「いいよ。・・・って!?私、ず~っと名前で呼んでいいって言ってたじゃない~!」

「で、ですから、今ならもう我慢しなくてもいいと思って・・・はっ!?」

千早は慌てて口を手で押さえたがすでに遅かった。

「が、我慢してたんだ。もう~、千早ちゃんは相変わらずそういう所が不器用さん
 なんだから~」

「うう・・・」

千早の頭を撫でながらみちるはケラケラ笑っていた。

「まったく、大した名前じゃないけどいくらでも名前で呼んでくれていいよ」

「はい!その・・・み、みちるさん?」

「さん付けじゃなくていいのにな~」

「そ、それはまだちょっと・・・。みちるさん、私が今こうしていられるのも・・・
 歌えなくなるはずだった私がまだ歌っていられるのも、みちるさんが
 いてくれたからです。本当にありがとうございます!」

「……私は何もしてないんだけどな」

みちるは青空を見上げながらそう呟いた。

IA大賞の授賞式が終わった後。みちるは医者から『もう声が出なくなる』と
言われていた千早と話をしていた。その途中で疲れきって眠ってしまった
千早を膝枕してあげた後、一人で血が出るほど唇を噛み締め、声を殺して
泣いていた。千早のあまりにも理不尽な運命に泣いていた。

そんな時、みちるの耳に不思議な声が聞こえてきた。
そしてその後、どういうわけか千早の喉の問題が無くなり、また歌える様に
なったのだった。

「みちるさん?どうかしましたか?」

「ん・・・なんでもない。世の中には、本当に奇跡ってあるんだなって」

「えっ?」

「さてと、お腹も空いてきたし、そろそろ行こうか」

「あっ、みちるさん待ってください!」

霊園の帰り道。みちるは千早の明るい表情を見てこう思った。

『弟くん。君との約束はこれからもずっと守るよ。奇跡に頼らないで、私たちの力でね』


「みちるさん、私の顔に何か?」

「何でもない。さーて!日本にいる残り少ない時間、千早ちゃんにはたっぷり
 付き合ってもらうからね♪にゃはは☆」

「え・・・ええっ!?」


おわり
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【 2011/11/18 (Fri) 】 アイマス2のSSです☆ | TB(0) | CM(0)
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