春屋

こちらはゲーム「THE IDOLM@STER」「東方project」を応援しているサイトです。管理人のプレイ日記や、SSが置いてあります。
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急須 ときどきケーキ のちに誕生日

これはアイドルマスターの二次創作SSです。
多少設定とは違うかもしれませんが、気にしない方はこのまま前進。




10月のある日……

その日、仕事が休みだったプロデューサーは雪歩の買い物に付き合い
繁華街にいた。

「今日はすいません、私の買い物になんかにつき合わせちゃって」

「別に構わないって。どうせ、やる事も無くってヒマだったろうしな」

申し訳なさそうにする雪歩をよそに、プロデューサーはまったく気にして
いない様だった。

「そういえば、何買ったんだ?」

「はい。……これです」

雪歩が袋から取り出して見せたのは、お茶を入れる急須だった。
表面には綺麗な花が描かれている。

「この前、小鳥さんがうっかり割ってしまったみたいで。それで、せっかく
 だから新しいのにしようって」

「ふーん……、後で律子がうるさそうだな。経費の無駄遣い、なんてな」

プロデューサーはそういって苦笑いを浮かべた。雪歩もそんな律子の様子が
脳裏に浮かんだのか、同じように苦笑した。

「ま、まあ、無いと困りますし……」

「そうだな。缶のお茶出されてもちょっとさみしいしな。……ん」

ある物を見かけたプロデューサーはふと足を止めて店のガラスケースを
覗いていた。そのある物とは……

「あっ、すごくおいしそうなケーキですね」

「ああ。と言っても、最近はあいつらの誕生日続きだったからちょっと
 食べ飽きたかも」

プロデューサーの言うとおり、2月から9月まで、事務所のメンバーの誕生日
ラッシュだった。

「でも、来月はまた美希ちゃんの誕生日ですね」

「うっ、また誕生日プレゼントとか考えないとな……、やれやれ」

プロデューサーがため息を付くと、雪歩はある事に気が付いた。

「そういえば、プロデューサーの誕生日っていつですか?綾乃さんの方は、
 事務所に入った時にはもう誕生日は過ぎちゃってたって言ってましたけど……」

そう雪歩が聞くと、ケーキのガラスケースを見たままプロデューサーは
さらりと答えた。

「ん?9月28日」

それを聞いた雪歩は、表情を固まらせたまま自分の携帯を取り出して
日付を確認してみた。

               『10月10日 PM 14:23 (水)』

「……プ、プロデューサー!大変です、誕生日過ぎちゃってます~~!」

「バカ!でかい声出すなってば!」

プロデューサーはいきなり大きな声を上げた雪歩の口を慌てて塞いだ。

「む~~」

「あのなあ……。一応、有名人だって自覚はあるのかよ」

そう言って、ようやく雪歩の口から手を放した。

「ご、ごめんなさい!……で、でも、プロデューサー、なんで言って
 くれなかったんですか」

「いや、俺は別にいいし……。まあ、気にしないでくれ」

と、プロデューサーが言うと、雪歩は怒ったような顔をしてプロデューサーに
詰め寄った。

「よ、よくありません!……だって、プロデューサーはいつも私たちのために
 色々してくれるのに……お礼くらいさせてください!」

「そう言われてもな。……いや、そんな目で見られても」

雪歩は泣きそうな顔でプロデューサーの顔をずっと見ていた。

「うう……。いや、雪歩あのな」

「……ふぇ」

完全に泣き出しそうな雪歩を見て、プロデューサーは内心
「ヤバイ!こいつ泣くぞ!」と思った。

(ど、どうする俺!?って、言っても欲しいものなんて無いし。
 でも、早くしないとこいつ泣き出すだろうし……)

プロデューサーが周りを見ながら何か無いかと探そうとしていると、
すぐに先ほど見ていたケーキが目に止まった。

「それじゃ、このケーキ!コレにしてくれ!」

「でも……さっき飽きたって……うぅ~」

「いや、一緒に食べてくれ!それでいいから、なっ!」

それを聞いた雪歩は、泣きそうなのをギリギリでがまんしてプロデューサーに
聞き返した。

「そ……そんなのでいいんですか?」

「いいんだ。俺はお前と一緒に食べたいんだよ」

と、プロデューサーが言うと、今さっきまで泣き出しそうだった雪歩の顔が
真っ赤になっていた。

「あ、あの、あのあの!ええと……」

(あれ?俺、何か変な事言ったか?……言ったんだろうな。ここに律子が
 居なくてよかったな、絶対に殴られてただろうから……)

「わ、私なんかでよければ。でも、本当にそれでいいんですか?」

「あ、ああ。……雪歩、一つだけ約束してくれるか。他の奴には内緒に
 しておいてくれ」

「えっ、でも……」

「頼む、他のみんなに気を遣わせたくないんだ。お願いだ、雪歩」

プロデューサーがすまなそうにそう言うと、雪歩は少し考えた後に頷いた。

「……わかりました。でもプロデューサー、私からもお願いがあります」

「何だ?言ってくれ」

「来年は、必ずみんなでお祝いするって約束してください……
 おねがいします」

雪歩はそう言って頭を下げた。プロデューサーもそんな風にお願いされては
断れるはずも無く、それを了承する事にした。

「わかった、絶対に約束する。それじゃあ、行くか」

「プロデューサー、はいっ!」

そう言って、雪歩は小指を出した。

「……あのな、指切りなんかしなくても約束を破る気なんて」

「むー……」

(うっ、こうなると雪歩って結構頑固だからな?。まあ、そこがいい所でも
 あるんだけど、まいったな)

仕方なく、プロデューサーは雪歩と指切りをする事になった。

「プロデューサー、約束破ったりしたらダメですよ」

「ああ、わかったよ」

「あ、あと……」

「なっ、まだ何かあるのかよ……」

プロデューサーがまた何かお願いされるのかと警戒していると、雪歩はとても
やさしく笑いかけながらプロデューサーに伝えた。

「遅くなっちゃいましたけど、お誕生日おめでとうございます。
 私、まだ頼りないかもしれないですけど、またよろしくお願いします、
 プロデューサー!」

雪歩のまっすぐな感謝の言葉に、プロデューサーはしばらく言葉が出ないほど
嬉しかった。

「……ありがとう、雪歩。俺もよろしくな。それじゃあ、ご一緒願えますか、
 雪歩お嬢さん」

「あ……、はい!」

そう言って、二人はそろって街へと歩き出していった。
決して、破られる事の無い約束をして。

おわり
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【 2007/11/20 (Tue) 】 アイマスのSSですよ♪ | TB(0) | CM(0)
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