春屋

こちらはゲーム「THE IDOLM@STER」「東方project」を応援しているサイトです。管理人のプレイ日記や、SSが置いてあります。
091234567891011121314151617181920212223242526272829303111

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
【 --/--/-- (--) 】 スポンサー広告 | TB(-) | CM(-)

すれ違っても……

これはアイドルマスターの二次創作SSです。
多少設定とは違うかもしれませんが、気にしない方はこのまま前進。




765プロの事務所。事務所の中は相変らずの騒がしさである。

「兄ちゃ~ん!遊んで遊んで~!」

「真美も~!兄ちゃん、モンハンやろ~!」

事務所のソファーで休んでいたプロデューサーの両サイドに亜美と真美が
引っ付いてきた。

「あ~、二人ともずるいの~!ミキも~♪」

今度は美希が後ろからプロデューサーに抱きついた。

「うう~……、プロデューサー!私もです~!」

そして、何故かやよいが正面から抱きついてきた。そんな状態の
プロデューサーはというと。

「…………あ~、うっとうしい」

と、ため息を付きながら諦めモードの様であった。そんな様子を律子と
小鳥が笑いながら見ていた。

「やれやれ。プロデューサー、いいですね両手に……いや、四方に花で」

「あ、あははは……。でも、プロデューサーさん怒らないですね?
 ちょっと前ならすごい勢いで怒ってたのに」

小鳥の言うとおり、少し前のプロデューサーなら同じ様な目にあっていたら
「お前ら、暑苦しい&うっとおしいわーー!!!」と、怒鳴っていた。

「ま、まさか、プロデューサーさん……。キャー!そんな~!」

「えーっと、小鳥さんは放っておいて……。で、プロデューサーはなんで
 そんなに落ち着いているの?」

「ん、最近寒いだろう。……結構ぬくい」

「……亜美達はカイロ代わりですか」

律子が呆れ顔でプロデューサーと話していると……

「もう、いい加減にしてください!!」

と、どこからか大きな声が聞こえてきた。

「ご、ごめんなさい!」

「わ、悪かった!」

そして、何故か小鳥とプロデューサーが謝っていた。

「あ、あの、別に二人が怒られたみたいじゃないですよ……」

「えっ?そうなんですか?」

「な、何となく謝っちまった……。でも、今の声って」

「今のゆきぴょんじゃない?」

「あっ、兄ちゃんアレ!」

プロデューサーの左腕にくっついたままの真美が指差した方を見ると、
そこにはびっくりした表情の綾乃と雪歩が居た。

「……あっ、あの、綾乃さん、私!」

「あ……、ごめんね雪歩ちゃん。あ~、私バカだからね~。
 本当にごめんね、それじゃ」

そう言うと、綾乃は足早にその場から去ってしまった。

「綾乃さんと雪歩さん、どうしたんでしょうね?」

「うん、雪歩があんな風に怒ってるの見た事ないの」

「はあ……。お前ら、離れろ」

プロデューサーが引っ付いていた4人を引っぺがすと、「やれやれ」といった
感じで雪歩の方へ向かった。

「おい、雪歩」

「……う、うぅ……、私のせいで、私のせいで~……」

雪歩はプロデューサーが声を掛けているのにも気づかず、目からボロボロ涙を
流して泣いていた。

「おい、泣くなよ……。いや、泣かないでくれって」

「うう~~……」

ひたすらに泣き続けている雪歩を前に、プロデューサーはどうしていいか
分からず慌てるばかりだった。

「プロデューサー困ってますね、律子さん」

「あ~……、目でこっちに助け求めてる」

「兄ちゃん、ヘタレだね~」

「ね~」

律子達にひどい事を言われているが、プロデューサーはそれでも律子たちの
方に助けを求め続けていた。

「あふぅ……、ハニー、ちょっとかっこ悪いの」

「でも、あんな弱々しいプロデューサーさんも、ちょっといいですよね♪」

「こ、小鳥さん……。まあ、さすがに可哀想になってきたし、
 雪歩も心配だから行きますか」

律子達はようやくプロデューサーと雪歩の所へと移動する事にした。

「り、律子……、ヘルプ」

「はいはい……。本当にこういう状況に弱いですね」

役に立たなかったプロデューサーと交代して、今度は律子が雪歩に
話し掛けた。

「とりあえず、ほら、これでも使いなさい」

「あ……、ありがとうございます……」

律子がハンカチを渡すと、雪歩はようやく泣き止んだ。そんな雪歩の事を
亜美達も心配していた。

「雪ぴょん~、元気出してよ~」

「雪歩さん、綾乃さんとケンカでもしちゃったんですか?」

やよいがそう言った時、泣き止んだはずの雪歩がまた泣き出していた。

「う……うう、私が悪いんですぅ~!」

「はわっ!ゆ、雪歩さん!」

「わわ、また泣いちゃったの」

「でも、当たってるみたいだな。……とりあえず、泣き止ましてくれ」

結局、雪歩が落ち着いたのはそれから10分以上も後だった。

「……で、結局、何が原因なわけ?」

ようやく落ち着いた雪歩に律子が尋ねると、ポツリポツリと話し始めた。

「あの、綾乃さんがいつも抱きついてくるのはみんな知ってるよね……」

「あ~……、綾乃ねーちゃんのアレだね」

「うんうん、アレはね~」

亜美真美の二人が言っているのは、綾乃のクセの様な行動の事である。
綾乃はよく「かわいいから」とか「スキンシップ」と言って亜美や真美、
雪歩などに抱きついてくるのである。

「でも、そんなのいつもの事なの。特に雪歩はしょっちゅうなの」

「そうだな。今日はなんだ、もっとすごい事されたのか?」

「ちょっ、プロデューサー……。そんな事、小鳥さんの前で言ったら」

「す、すごい事って……。わ?、綾乃さんと雪歩ちゃんが!」

律子が止めるのが遅かったため、小鳥はいつも通り妄想を暴走させていた。

「……で、雪歩、何で今日はあんな風に怒ったんだ。話してくれるか」

「小鳥さんはスルーしましたね……」

「えっと、今朝の事なんですけど……、お父さんとちょっとケンカを
 してしまって」

「へー、珍しいですね、雪歩さんが」

「確かにやよいの言う通りだな。でも、それでなんでさっき
 みたいな事に?」

プロデューサーがそう聞くと、雪歩は泣きそうになるのをガマン
しながらも答えた。

「うぅ……、さっき、事務所に着いた時に綾乃さんがいつもみたいに
 抱きついてきて……」

「あちゃ~、綾乃さんタイミング悪すぎ……」

「綾乃さんは悪くないです!……私が、私が八つ当たりしちゃったから
 ……うぅ、私が悪いんです」

雪歩はそれだけ言うと、我慢していた涙をまた流していた。

「でも雪歩、それならすぐに謝っちゃえば言いと思うの。綾乃さん、
 すぐに許してくれると思うよ、ねっ」

美希が雪歩の頭を撫でてあげながら言ったのだが、雪歩は下を向いたまま
黙ってしまっていた。

「うーん、どうしますかプロデューサー?」

「ん~……。言っておくが、俺は何もしないぞ」

プロデューサーがそう言うと、雪歩と未だに妄想中の小鳥以外が「えー」と
言いながら冷たい目線をプロデューサーに向けていた。

「あのな、こういうのは本人達の問題だ。それに、女同士のケンカに男は
 入るべきじゃないしな。入るときは、それなりの覚悟と責任を持って入れ
 ……って、昔、社長に教わった」

「……社長はそういう状況になった事があるのかな?」

「どうだろうね~?」

「でも、冷たすぎはしませんか、プロデューサー」

「まあ、どうにもならなくなったらその時は手を貸してやる。
 雪歩、だからこれは自分で解決するんだ、いいな」

「は……はい」

弱々しくはあったが、雪歩はしっかりとプロデューサーの目を見て返事をした。

「ん、よし。がんばれよ」

雪歩の頭を撫で、プロデューサーは雪歩の事を励ました。

(でも、本当に大丈夫かな……。なんだか心配だな)

プロデューサーと雪歩の横で、律子はそんな事を考えていた。

だが、この律子の不安が当たってしまう事になった。


「あ……、おはよう雪歩ちゃん」

「お、おはようございます……」


「あ、あの……、綾乃さん」

「あっ、えっと……、何かな?……」


「えーっと……、雪歩ちゃん、あのね」

「あう、えと……失礼します!」


あの日から一週間、雪歩と綾乃はまともに会話が出来ないほどギクシャク
していた。顔をあわせても、表情はどこがぎこちない状態になっていた。

「……はあ、あの二人は何やってんだか」

そんな二人の様子を離れて見ていたプロデューサーの所へ、春香が
走ってやってきた。

「プロデューサーさ~ん!二人をどうにかしてくださいよ~!」

「春香の言うとおりです、プロデューサー。このままだと、仕事にも支障が
 出てしまうと思うんですが……」

春香の後からやってきた千早にもそう言われ、プロデューサーは
ため息を吐いた。

「そう言われてもな。……そんな目で見るなお前ら」

「でも、心配なんですよ……」

「私もです。雪歩も綾乃さんもこのままだと」

春香と千早が心配そうにしているのを見て、さすがにプロデューサーも
「どうにかしないと」と考えていた。そこへ、ぞろぞろと他のメンバーまで
やって来てしまった。

「……お前らもか」

「ちょっと!あの二人何とかしなさいよ!辛気臭くってやってられない
 じゃないのよ!!」

「ま、まあ、伊織ほどじゃないけれどボクも気にはなります」

「プロデューサーさん、私からもおねがいします。このままでは、
 雪歩ちゃんも綾乃さんもかわいそうです」

「はあ~……。仕方ねえ、やるだけやってみるよ」


その頃、雪歩はトボトボと事務所の通路を歩いていた。

「うぅ……、どうしよう、このままだとずっと綾乃さんとお話できないよ。
 ……それに、綾乃さんにも嫌われちゃうかも」

雪歩がそんな事を考えながら歩いていると、突然、誰かに後ろから
抱きつかれた。

「わっ……綾乃さん!?」

雪歩が後ろを見ると、そこに居たのは綾乃ではなくプロデューサーだった。

「よう、綾乃じゃなくって悪かったな」

「あ、プロデューサーだったんですか……」

……10秒ほどの沈黙。

「プロデューサー!わ、わわっ!は、放してください~~!」

雪歩がバタバタと暴れてみるのだが、明らかにプロデューサーの方が
体格的に大きいので無駄なあがきだった。

「なあ、雪歩。なんで、真っ先に綾乃だと思ったんだ」

「え?そ、それは……その」

「じゃ、質問を変えるぞ。雪歩は綾乃の事、嫌いか?」

プロデューサーがそう尋ねる。すると、雪歩は力いっぱい首を振った。

「嫌いじゃないんだろ。だから、さっきのも俺じゃなくって綾乃だと
 思ったんだろ」

「は……はい」

「だったら、それをそのまま言えばいいんだよ。難しく考えるな、
 簡単にやれ」

プロデューサーはそう言って、雪歩から離れ頭を撫でてやった。

「プロデューサー……、ありがとうございます」

「別に礼を言われる事は言ってねえよ。まあ、向こうも同じ気持ちだと
 思うから、早く行ってやれ。まだ、事務所の中にいると思うから」

「はい、私……ちゃんと、自分の気持ち伝えてきます!」

雪歩はプロデューサーにそう言い残し、綾乃を探しに走って行ってしまった。

「はあ、あいつらまとめて世話が焼けるぜ……」

プロデューサーが愚痴をこぼしていると、その後ろから雪歩との様子を
見ていた春香達が出てきた。

「さ、さすがプロデューサーさんですね」

「居たのかよ。別に特別な事はしてないと思うぞ」

「あんな事しておいてよく言うわね……。見てるこっちが恥かしかったわよ」

「た、確かに……」

「う、うん、びっくりした」

伊織、千早、真の3人はそう言って顔を真っ赤にしていた。

「でも、雪歩ちゃんがちょっと羨ましかったですね~」

「あずさ……。ま、とにかく、俺が出来るのはここまでだ」

プロデューサーはそう言うと、雪歩が走り去った方向をじっと見ていた。


「はあ~……。どうしたものかね~」

綾乃はここ数日の雪歩との事を思いだしてため息を付いていた。

「う~~ん、まあ、私も悪ふざけが過ぎたと思うけど。……やっぱり、
 私が悪いんだよね」

綾乃はガックリと肩を落として通路を歩いていた。その時、綾乃の後ろから
誰かが猛スピードで近づいてきた。

「ん?なに……」

「綾乃さん!!」

綾乃が振り返った瞬間、それと同時に雪歩がおもいっきり綾乃に
飛びついてきた。その反動で、2人とも床に倒れてしまった。

「い、いたた……。って、雪歩ちゃん!?ど、どうしたの?」

「ごめんなさい!ごめんなさい、綾乃さん!」

いきなり大泣きされながら謝られた綾乃は、どうしていいか分からず
ぼう然としていた。

「え~と?……この前の事かな?」

「うぅ~、ごめんなさい!綾乃さん、ごめんなさい!」

「……ううん、こっちこそごめんね。雪歩ちゃん、もう泣かないで」

綾乃が指で雪歩の涙を拭ってあげると、やっと雪歩が泣き止んでくれた。

「この前のは、私も悪かったと思うの。本当にごめんね。いや~、まったく
 こんな事じゃいつか嫌われちゃうわよね……」

「そんな事ないです!私、綾乃さんの事大好きです!嫌いになんか
 なりません!」

「あ、いや、そうストレートに言われてもちょっと困るんだけどね……
 まあ、いっか」

綾乃が雪歩の頭を撫でてあげると、雪歩はとても嬉しそうに笑っていた。


それから数日後……

あの事件の後、雪歩と綾乃はすっかり仲直りしたのだが……。

「……あ、あの~、雪歩ちゃん。そんなにくっつかれると、お仕事
 しずらいんだけど」

綾乃の言うとおり、雪歩は綾乃の左腕にくっついていた。

「あの……、もしかして迷惑ですか?」

「うっ、いや、そんな事無いわよ!あはは~……はあ……」

「どうしたよ、嬉しいんじゃないのか」

ちょっと困った顔をした綾乃の所へ、プロデューサーがコーヒー片手に
やってきた。

「いや、まあ、嬉しいには嬉しいんだけどね。何ていうか……
 ちょっとさみしい様な」

「なんだよ、それ」

「うーんと、獲物は逃げて行く方が追っかけ甲斐があるっていうか
 ……ね」

とは言っても、嬉しそうに引っ付いている雪歩を振り払う事は綾乃には
出来なかった。

「あの、やっぱりお邪魔ですか?」

「そんな事無いってさ、雪歩。出来れば、ず~っとそうしてて欲しいとさ」

「ちょっ、おまっ!あなたねえ~!」

綾乃が文句を言おうとプロデューサーに手を伸ばしたが、雪歩にしっかり
腕をつかまれている為に届かなかった。

「そんじゃな。綾乃、ちゃんと責任持てよ?~

イタズラっぽく笑いながら、プロデューサーは綾乃と雪歩のもとを
去っていった。

「あ、後で覚えてなさいよ……。でも、たまにはこういうのも悪くは
 無いのかな?」

軽くため息を吐きながらも、やさしいく笑いながら雪歩の事を見ていた。

「ん?どうかしましたか、綾乃さん」

「なんでもない。もうちょっとしたらお仕事が片付くから、
そしたらお昼にでも行きましょう」

「はい。私、これからも綾乃さんにずっとついていきます!」

ちょっと前まで悩んでいたのがウソの様に、雪歩の表情はとても輝いていた。
綾乃も、そんな雪歩をもう悲しませない様にしようと思った。




……

…………

………………

そんな幸せそうな二人から、ちょっと離れた場所。

「ねえ、アレでいいのプロデューサー。仲が良過ぎるのもちょっと
 問題な気もするんだけど」

「……俺は知らん」

と、律子とプロデューサーが話している横で、小鳥がいつも通り
妄想していた。

「綾乃さんと雪歩ちゃんが~……。いや、ダメよ小鳥、そんな事を二人で
 なんてそんな~!」

「……自重しろ」

「……自重してください」

おわり
スポンサーサイト
【 2007/11/20 (Tue) 】 アイマスのSSですよ♪ | TB(0) | CM(0)
コメントの投稿












管理者にだけ表示を許可する
トラックバック
この記事のトラックバックURL



上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。