春屋

こちらはゲーム「THE IDOLM@STER」「東方project」を応援しているサイトです。管理人のプレイ日記や、SSが置いてあります。
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ナマエヲヨンデ……

こちらは春屋が出来た頃に書いた『アイドルマスター』のSSです。
オリジナルなPが出たりしていますので少しご注意を。

やよいとPが中心のお話です。
こちらはやよい編の後日談です。




765プロの事務所、ある日の午後……

「ん~……今日はヒマだな」

「そうですね~。でも、ゆっくりできるんで私は嬉しいです♪」

と、仲良く話しているのはこの事務所のプロデューサーである絆。
それとアイドルのやよいである。二人でのんびりとしているとそこへもう一人の
プロデューサーである綾乃と律子がやってきた。

「あ~、なんというか……仲がいいわね~」

「ていうか、プロデューサー!いくらなんでもそれは引っ付きすぎだと
 思うんだけど!」

律子の怒っているのは今の絆とやよいの体勢だった。ソファーに座っている
やよいに絆が後ろから腕を回し、やよいの頭の上に顎を乗せて座っていた。
さながら、絆がぬいぐるみを抱いて座っている様な形である。

「別に気にするなよ」

「私も気にしてませんけど?」

「少しは気にしなさーい!」

「あ、あはは。律子さん、落ち着いて」

怒る律子をよそに、絆とやよいはのんびりマイペースだった。

「別にいいじゃねえか。だって、こいつ俺のだし……」

『恥ずかしいセリフ禁止っ!!』

というセリフと共に律子と綾乃は見事なパンチを絆の顔面に食らわせていた。

「わっ、絆さん!大丈夫ですかー!」

「な、なんとかな。いてぇよ、お前ら」

「ああもうっ、このバカップルは……」

「まったくね。……そういえば、いつの間にかやよいちゃん、彼の事を名前で
 呼んでるのね」

「はい。絆さんがいいって言ってくれました♪」

やよいが嬉しそうに二人に言った時、絆はある疑問が浮かんだので目の前の
綾乃と律子に聞いてみた。

「なあ、念の為に聞いておくが……お前らは俺の名前知ってるよな?」

その瞬間、一気に事務所内の温度が下がった様な気がした。そして、質問を
された二人は絆から目を逸らしていた。

「あ、まだ仕事があったんだ。さーて、行かないと~……」

「わ、私も!レッスンが~……」

「……もういい。うう……、やよいだけだな俺の事分かってくれるのは」

「えっと、元気出してください~」

絆が元気をなくしてうなだれると、いつもとは逆にやよいが絆の頭を撫でていた。

「え、えーっと、忘れてないってば。そう、絆さんよね!」

「……苗字は?」

「え~~~っと……………田中さん?」

「律子さん、黒崎さんですよ~」

やよいが正解を言うと、律子『「しまったー!』といった表情で固まっていた。

「まあ、みんなも『プロデューサー』としか呼んでなかったからね」

「そういう綾乃は分かってたのか?」

「う、うん……、ごめんなさい」

綾乃は深々と頭を下げて謝った。そこへ、レッスンから帰ってきた
春香と千早がやってきた。

「あ、綾乃さん?どうしたんですか?」

「プロデューサー、何かあったんですか?」

絆は簡単にこれまでの経緯を説明した。

「もう~、二人ともプロデューサーさんがかわいそうですよ」

「じゃあ、春香は俺の名前言えるのか?」

「さーて、おやつの時間だー。あはははー」

明らかに知らないという事を笑顔でごまかしながら、春香は去っていった。

「……ちーちゃん、怒らないから正直に言ってごらん」

「…………申し訳ありません、プロデューサー」

千早はさっきの綾乃の様に頭を下げて謝っていた。それを見ていた絆はさらに
元気をなくしてへこんでしまっていた。

「わわっ!絆さん、落ち込まないでください~!」

「あっ、絆さんというのですか」

「ちょ、千早。トドメを刺さないの」

「ま、まあ、いいじゃないの。やよいちゃんには覚えてもらえてるんだし」

「……ま、まだだ。俺は諦めないぞ」

こうして、絆は通りかかった他のみんなにも同じ質問をしていったのだが……


「な、名前!?えーっと……そんなの知らないわよ!!それと、やよいと
 くっつきすぎよ!!離れなさい!!」

と、伊織には逆切れされ。

「うっ、えっと、その~……スイマセン!外走ってきまーす!!」

と、真に言われ。

「えっ?うーん、なんかカッコいい名前っぽいよね。フリーダムとか
 ジャスティスとか!」

「えー!真美はエクシアとかデュナメスの方が……、わっ!兄ちゃん、
 泣かないでってば!」

亜美と真美には変な名前に改名され。

「あ、あの、あの……。うう~!ごめんなさい~~!!穴掘って、地球の裏側
 まで行って来ますぅ~~!!!」

予想通り、雪歩に穴を掘られ。

「えっと、前に教えてもらった様な気もするんですが~……次郎さん?」

あずさにはどこの誰だか知らない人の名前で呼ばれてしまった。


「もう、名無しでいいよ俺……」

そして、絆は魂が抜けたように真っ白になっていた。

「うーん、ここまでみんな知らないとは思わなかったわね」

「あ、あの、プロデューサー、もうその辺にしていた方がいいかと……」

律子と千早がプロデューサーを慰め(?)ていると、そこへ見慣れた金髪の
女の子が近づいてきた。

「あっ、何してるのハニー♪ミキも仲間に入れて~♪」

「あ、美希さん」

「美希!ちょっと聞きたい事があるんだがいいか!?」

「わ、なになに。大好きなハニーが聞きたい事なら何でも答えるよ~!」

美希は笑顔でそう答えた。プロデューサーは少しだけ聞くのが怖かったが、
意を決して美希に尋ねた。

「美希……お前は俺の名前言えるよな?」

「えっ?」

いつもマイペースな美希だが、この時ばかりは表情を凍らせて固まってしまった。

「……ハ、ハニーはハニーだよ。あはは~」

「あ、あんた、あれだけプロデューサーの事をハニーハニーって
 呼んでるのに……」

「あの、律子。プロデューサーがソファーに倒れて動かなくなったんだけど」

「わ~!絆さん、元気だしてくださ~い!」

「や、やよいちゃん。もう、そっとしておいてあげなさい……」


……数十分後。


「律子、名札作ってくれ……」

いまだにダメージが残っているプロデューサーは死にそうな声で律子に言った。

「ご、ごめんなのハニー!ミキの事嫌わないで~!」

「いいよ、気にするなって。ああ、俺はこれから鉄仮面でも被って生きるかな」

プロデューサーは遠い目をしながら『俺の名前を言ってみろ~』と悲しそうに
呟いていた。

「それ、北○の拳のアレじゃない……。まあ、私たちも悪かったからさ、
元気出しなさいって」

「うーん、そうすると私はあなたの事なんて呼べばいいのかな?
 絆くんとかでいい?」

「な、なんか子ども扱いされてる気がするんだが……」

「実際、子供みたいじゃない。じゃ、黒崎くんでいいわね」

「そうすると、私たちも名前で呼んだほうがいいのでしょうか、プロデューサー?」

千早にそう聞かれ、プロデューサーは「ん?」と言いながら考えた後に答えた。

「いや、無理にそうしなくてもいいや。俺も気にしすぎだったしな」

「そうですか……でも、折角なので呼んでみてもいいでしょうか」

「別にいいけどさ……、何でわざわざ聞いたんだ?」

すると、千早は急に恥ずかしそうにやよいの方を見ていた。

「あ、いえ、高槻さんに悪いと思って。その、特に深い意味があるわけでは」

「千早さん、私は別に気にしませんよ。絆さんもその方が喜びますし♪」

「じゃ、じゃあ……絆さん」

「はいよ、呼んだか?」

「なぜか、ちょっとだけ恥ずかしいですね」

そう言って、千早は下を向いてしまった。

「なんていうか、名前って大事なんですねー。私、もっと早く絆さんのこと
 名前で呼んであげればよかったです」

「何でそう思うんだ?」

「だって、私が名前で呼んだ時、絆さんすっごく嬉しそうにしてくれますし♪」

やよいは笑顔で絆にそう言った。あまりに恥ずかしげもなくやよいが言ったので、
律子や綾乃、美希までもが顔を赤くしていた。

「あ~っ、本当にこいつらは!」

「あ、あっまーいってヤツね……。あー、恥ずかしい」

「ミ、ミキもなの。アレ?ハニー、どうしたの?」

先ほどから絆が下を向いたまま黙っていたので、美希が顔を覗き込んで見ると……

「わっ!ハニー、顔が真っ赤なの!」

「う、うるさい!こっち見るな!」

「おおー!やよい、やるわね。あのプロデューサーがあんな風になるなんて」

「ふ~ん、さすがの黒崎くんもやよいちゃんには勝てないのね。ふふふ、他の
みんなにも見せてあげたいわね」

律子と綾乃にからかわれ、絆はさらに顔を赤くしていた。

「お、おまえら~……」

「あはは、ハニーかわいい~♪」

「わ、私もちょっとそう思ってしまいました……」

「あ~~。や、やよい~」

美希と千早にトドメを刺された絆がやよいに助けを求めると、
やよいはどうしたらいいのか分からず、とりあえず絆の頭を撫でていた。

「え、えっと、気を落とさないでください!」

「……今日は厄日か」


おわり
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