春屋

こちらはゲーム「THE IDOLM@STER」「東方project」を応援しているサイトです。管理人のプレイ日記や、SSが置いてあります。
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迷い犬と雨。

こちらのSSは『アイドルマスター2』のSSです。
多少設定が違っていたり、オリジナルなPが出ますので
気にしない人だけ進んでくださいね。

春香と千早のお話ですよ。





「うぇ~ん!いきなり降ってくるなんて聞いてないよ~!」

そう言い、事務所のビルに駆け込んだのは春香。
急に降ってきた大雨で、髪のあちこちから水が滴っていた。

「うう・・・まあ、事務所に近い所でよかったよ」

雑居ビルの階段を上がり、事務所のドアを開けると、いつもは
プロデューサーのみちるが座っているソファーに千早が座っていた。

「あっ、千早ちゃん。今日はお休みじゃなかったっけ?」

「は、春香!?ちょ、ちょっと忘れ物を取りに来ただけよ‥‥‥」

と、言いつつも、明らかに様子がおかしい千早。
それに、何かを隠したのを春香は見逃さなかった。

「千早ちゃん、いま、何か隠さなかった?」

「‥‥‥何も隠してないわ」

だが、千早は背中を向けたまま、こちらを向こうとはしない。

「え~と、明らかに不自然だよ、千早ちゃん・・・」

「うっ‥‥‥わ、わかったわ」

そう言い、ようやく千早が春香の方に向き直ったのだが‥‥‥

「‥‥‥千早ちゃん、絶対に服の下に何か隠してるよね」

「なっ、何もないわよ」

「いや、だって・・・こう言ったらなんだけど、千早ちゃんにはありえない
 膨らみが・・・」

春香の言うとおり、明らかに不自然に千早の服が膨らんでいた。

「‥‥‥急に大きくなったのよ」

「‥‥‥千早ちゃん、言ってて悲しくない?」

春香は涙ながらにそう言ったが、千早も涙目だった。
その時、千早の服の下にある何かがモゾモゾと動き、『ワン』と
鳴いた。

「え?今のって・・・」

「あ、あの、他のみんなに内緒にして。大騒ぎになっちゃうから」

ようやく観念した千早が服の下から出したのは、首輪を着けた
小さな犬だった。

「わあ~!すっごくかわいいよ~!でも、どうしたの、この子?」

「家の近くで見つけたの。多分、飼い主とはぐれて迷ってたんだと思う」

千早は膝の上に乗せた犬を撫でながら春香に説明した。

「そっか。あっ、首輪に名前とか書いてないのかな」

「この子、『ハナコ』っていう名前みたい。住所も書いてあったんだけど、
 私は行った事のない場所で・・・」

「道が分からなかったの?それなら、パソコンですぐに調べられるよ」

「・・・その、どうやって調べたら良いのか分からなくて」

千早はしょんぼりと肩を落としてしまった。千早は貴音ほどではないが、
機械の操作などが苦手だった。

「そっか、それで事務所に来たんだ」

「ええ。でも、誰も居なくて」

「うん、わかったよ。私が調べてあげるから、一緒に飼い主さんの
 所に返してあげようよ」

「本当?ありがとう、春香」

と、嬉しそうに抱えている犬と同じ様に春香を見上げる千早。
それを見ていた春香は、無意識にその両方を撫でていた。

「は、春香?」

「・・・あ、ごめん。あんまりにも可愛かったから、つい」


‥‥‥それから数分後。


「う~んと、意外と近いかも。とりあえず、雨が止んだら出発だね」

窓の外では、先ほどよりは空が明るくなってはいるが、まだ雨が降っていた。

「ワンワン」

「ふふっ、大丈夫よ。もうすぐ、あなたの飼い主の所に帰れるから」

「あはは、千早ちゃん、本当に楽しそうだね」

「そうね・・・はあ、こんな事なら、ペットが飼える部屋を選べば
 よかったわ」

千早は残念そうにため息を吐いた。
そんな時、買い物に出かけていた事務員の小鳥が戻ってきた。

「はあ、急に大雨が降ってきたからビックリしちゃったわ。
 あれ、春香ちゃんと千早ちゃん?」

「あ、音無さん。おかえりなさい」

「小鳥さん、おかえりなさい。外の雨、どうでした?」

「雨ならもう止んだわよ。あら、どうしたの、その子」

小鳥は千早の抱えている犬を指差してそう聞いた。

「迷い犬みたいで、これから春香と一緒に家に返してあげようと
 思って」

「小鳥さん、戻ってきて早々悪いんですけど、お留守番を頼めますか」

「わかったわ。二人とも、気を付けて行ってきてね」

春香と千早は、事務所に小鳥を残して飼い主の元へと出発した。

「うーーん、すっかりいい天気だね♪」

「そうね・・・ふふっ」

「あれ?どうしたの、千早ちゃん。私、変なこと言った?」

「いいえ、違うの。春香には、雨よりも太陽の方が似合うと思って」

「・・・それって、私が能天気ってことなのかな」

ガックリと肩を落とす春香に、千早は首を振った。

「違うわ。雨の様に気分が暗い時も、春香の笑顔がみんなを照らしてくれる。
 そのおかげで、私もみんなも助けてもらっていると思う。だから、
 今日の事もだけど、いつもありがとう、春香」

千早に改めてそんな事を言われ、春香は恥ずかしそうに慌てていた。

「えっ、い、いやだな~!そんな事ないよ~!・・・それに、私だって
 千早ちゃんのおかげで助かってるよ」

「だとしたら、私も嬉しいわ。大切な友達の役に立てて」

「あはは、こちらこそだよ♪それじゃあ、行こう♪」

春香は千早の手を取り、駆け出した。

「は、春香、転ぶわよ」

「大丈夫!その時は、千早ちゃんが支えてくれるから♪」

「もう、しょうがないわね・・・ふふっ」

先程まで雨が降っていた事など忘れてしまう様に、春香と千早の
表情は太陽の様な笑顔だった。


おわり。
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【 2012/09/05 (Wed) 】 アイマス2のSSです☆ | TB(0) | CM(0)
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