春屋

こちらはゲーム「THE IDOLM@STER」「東方project」を応援しているサイトです。管理人のプレイ日記や、SSが置いてあります。
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最終話 ブラックコーヒー と ビターチョコ

このSSは『アイドルマスター シンデレラガールズ』の
二次創作SSです。
多少設定が違っていたり、オリジナルなPが出ますので
気にしない人だけ進んでくださいね。

サブタイトルが無いのは仕様です。忘れたわけではないですよ。



凛の初ライブが成功を収めてから一ヶ月が経っていた。

絆と凛の二人は、1ヶ月間だけの関係も終わり自分たちの事務所の
仕事へと戻っていった。

……はずだったのだが。


……765プロ事務所。

「あれ?わーい、ハニーなのー♪」

「プロデューサー?確か、今日はお休みだったはずでは」

仕事から戻ってきた美希と千早は、休みのはずの絆がいつものソファーに
座っていて少し驚いていた。

「よう、おつかれさん」

「なになに、お休みの日なのに、ミキに会いたくなっちゃった?」

「違う。今日も俺のライバルになる予定の奴に色々と話をな」

「ああ、プロデューサー、今日も渋谷さんに呼ばれているのですね」

少々疲れた表情で絆が頷いた。

「勉強熱心なのは良い事なんだが……俺の休みはどこ行った」

「・・・むー、ハニーってば、なんかその子と仲良すぎなの~!
 まさか、付き合っちゃったりしてないよね!?」

美希がそう言うと、絆は何とも言えない渋い顔で『えー』と言った。

「アイツと~……絶対に嫌だ」

「あ、あれ?そこまで嫌がるとは思わなかったの・・・」

「でも、そんなに嫌がったりしたら、さすがに失礼なのでは」

「なあ、千早。あいつも事務所の友達に同じような事を言われた
 らしい。で、さっきの俺と同じリアクションをしたって。
 しかも、こんな事も言われたぞ……」


『……絆と付き合う……地球に月が激突しても無い……無いなー』


「なっ、アイツの方がよっぽど失礼だろ」

(う~ん・・・凛って子、だいぶ変わってるの・・・)

(渋谷さん、ちょっとプロデューサーに似てる人なのかしら?)

「さてと、そろそろ行くか。そうだ、千早には前に話したけど、今度は
 美希も一緒に来いよ」

「え?いいの?」

「ああ……アイツはな、お前に憧れてアイドルを頑張ろうと思ったんだ。
 まったく、お前も偉くなったもんだよな」

そう言い、嬉しそうに美希の頭を撫でる絆。

「そ、そうなんだ・・・ちょっと照れるの・・・」

「よかったわね、美希。誰かにそういう風に想ってもらえるのは、
 中々できるものではないわ」

「そんじゃ、行ってくる。美希、千早、このあとも頑張れよ」

「はーい、なの!」

「はい、わかりました」

こうして、二人に見送られて絆は事務所を後にした。


……場所は変わり、凛の事務所。

「……そろそろ行こうかな」

そう言い、凛は携帯を片手にソファーから立ち上がった。

「凛さん、どこかへお出かけですか?」

「凛おねーさんは、今日はおやすみじゃなかったですか?」

事務所を出ようとした凛に、千枝と仁奈が駆け寄ってきた。

「うん、今日も絆に会いに」

「そうなんですか、いいな~」

「仁奈もまたあのおにーさんと遊びてーです」

「んー・・・また今度ね」

残念そうにしている千枝と仁奈の頭を、凛が優しく撫でていた。

「あ、凛ちゃん。今日もあのプロデューサーさんのところ?」

「愛梨……この前は、ありがとう」

急にお礼を言われ、愛梨は戸惑っていた。

「私、凛ちゃんにお礼を言われるような事した?」

「うん。愛梨が『もっと話をしてみたら』って言ってくれたから。
 そのおかげで、絆の事色々知れたし、ライブもうまくいったと
 思ってる……だから、ありがとう」

「そ、そんな、大した事してないってば~」

とは言いつつも、嬉しそうにニヤける愛梨。

「それじゃ、行ってくるね」

「いってらっしゃい、凛さん」

「気をつけてですよー!」

こうして、凛はようやく事務所を後にした。


時は戻り……1ヶ月前。

小さいながらも初ライブが終わり、控え室で凛と絆はライブの
感想などを話していた。

「今日のライブはよかったぜ、お世辞抜きにな」

「・・・ありがとう、絆プロデューサーのおかげ。素直に嬉しいよ」

「気にするな、頑張ったのはお前だ。俺はちょっと手伝っただけ。
 でも、それも今日までだ。後はお前自身で頑張るしかないぞ」

そう言って凛の頭を撫でようとするが、やっぱり避けられてしまった。

「くそ、回避スキルでも付いてるのか、お前」

「……そっか、今日で終わりなんだ」

「なんだよ、寂しいのか?」

「それは無いけど……」

凛にしては珍しい反応に絆が困っていると、絆の携帯が鳴り始めた。

「悪い、ちょっと待っててくれ」

電話中の絆の背中を見ながら、凛は自分がどうしたいのか考えていた。

(別に・・・寂しいわけじゃない・・・でも・・・)

「・・・っと、悪いな、凛。すまないが、俺はこのまま事務所に戻るぜ。
 まったく、ちょっと俺がいないだけでこれだもんな・・・あー、俺、
 絶対に過労死するわー」

「……」

「ライブ成功のお祝いに何かしてやりたかったんだけど、すまないな。
 今度、あのチビッコたちも呼んで派手にやろうぜ。それじゃあ、
 俺は戻る。短い間だったけど・・・またな」

そう言って、絆が振り向いた時だった。

「……待って!」

凛が絆の腕を掴んで引き止めた。これには凛本人も、絆も驚いていた。

「えっ・・・と、凛?」

「あっ……ごめん。でも・・・私は、まだ色々教わりたい。
 きっと、私だけじゃ・・・他のアイドルにも、星井美希にも……
 絆にも勝てない。だから、お願い・・・ううん、わがままを
 聞いて欲しい……お願いします」

凛からの予想外な『わがまま』を言われ、絆は流されるままに
『は、はい』と言ってしまったのだった。

……そして、現在に至る。


待ち合わせ場所へと向かう途中、絆は凛と出会った頃を思い出していた。

(・・・そういや、最初に会った時は、なんつー無愛想な奴かと
 思ったな。パッと見は今時の女子高生で、甘い奴かと思ったら、
 全然そんな事なくて、クールな奴だし・・・そうだな、アイツを
 例えるなら、甘そうに見えて全然甘くないアレ……)


一足先に待ち合わせ場所で待っていた凛は、カフェオレを飲みながら
考え事をしていた。

(……黒崎絆、765プロのプロデューサー。1ヶ月だけのプロデューサー。
 背が高くて、目つき悪くて、真っ黒で、ちょっと口が悪い。でも、
 それが全然嫌な感じがしない人……不思議な人)

凛が顔を上げると、向こうから絆が歩いてくるのが見えた。

(……そう、絆を例えるなら、ずごく苦いけど、どこかホッとさせてくれる、
 きっとアレだ……)


           『そう……ブラックコーヒーみたいな人』


          『カカオ多めな、ビターチョコみたいな奴』


「悪い、待たせたな」

「別に……気にしてないよ、ふふっ」


おしまい。
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【 2012/11/13 (Tue) 】 モバマスのSSです@ | TB(0) | CM(0)
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