春屋

こちらはゲーム「THE IDOLM@STER」「東方project」を応援しているサイトです。管理人のプレイ日記や、SSが置いてあります。
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THE iDOLM@STER アフターストーリー 如月千早編 わたしの「ツバサ」

これはアイドルマスターの二次創作SSです。
多少設定とは違うかもしれませんが、気にしない方はこのまま前進。

千早EDの後の話です。




       『私の事……重荷になっていたりしませんか?』

私は『あの人』にそんな質問をした事がある。

すると、いつものいたずら好きな子供の様な……『あの子』の様な笑顔で
『あの人』は言った。

         『そんな事あるわけねえだろ。ほら、早く行くぞ千早』

私は『あの人』が差し出してくれた手を取った。

そう……

どこへでも私を連れて行ってくれる、私のツバサになってくれた
あの人の手を……


          THE iDOLM@STER アフターストーリー 如月千早編

                  わたしの「ツバサ」


               『活動の場を海外に移したい』


そんな私の提案を「ああ、いいぞ」という簡単な言葉で許してくれた
プロデューサーと共に、今、私はアメリカにいる。
ちなみに、私が「プロデューサーにも一緒に来て欲しい」と言ってみた所、
少しだけ考えた後に「仕方ないな……。ここまで1年間付き合ったんだ、
どこまでも付いていってやるよ」と了承してくれた。

断られる事を前提で頼んでみたのだけれど……あの時は本当に嬉しかった。
事務所のみんなと離れるのは悲しかったし、何よりもみんなから
プロデューサーを引き離してしまうのが申し訳なかった。
それなのに、みんな笑顔で送り出してくれた。そんなみんなに答える為にも、
早くこっちで結果を出したいと日々思っていた。

「ん?千早、出かけていたのか」

「はい。日課のトレーニングで近くの公園を走っていました」

「そうか。でも、こっちに慣れてきたからって一人で出歩くなよ。
 この辺は治安が良いとはいえ、お前も女なんだし……って、
 なんでずっと壁の方向いてるんだよ」

「……プロデューサー、毎日言ってますがお風呂からあがったら
 上に何か着てきてください」

変な誤解の無い様に言っておくと、一人暮らしの経験が無い私を心配した
プロデューサーとは、こちらに来てからは一緒の部屋に暮らしている。
もちろん、断る事も出来たのだけど……


『じゃあ、千早は料理とかできるのか?』

『うっ……イ、インスタントとかなら』

『……掃除、洗濯、その他の事は?』

『そ、それなりには……できると思います……』

『……英語で日常会話とかは出来るのか?学校でやってるのなんて対して
 役に立たないぞ』

『えっと……その……』


結果、プロデューサーが「心配すぎて一人暮らしなんかさせられるか」と
言って、少し広めの部屋を見つけ、二人で一緒に暮らしている。
幸い、お互いに自分の部屋があるので何とかなっている。

「ん、悪い悪い。一人で暮らしている時のクセが抜けなくってな」

「でも、もうこちらに来て3ヶ月になるんですよ。いいかげんに直してください」

「あ~、ごめん。で、ちゃんと服着たからこっち向いていいぞ」

はあ……。プロデューサーと暮らしてみてわかった事、それはプライベートの
時はいつも以上に子供っぽくなる事。仕事の時などは相変らずしっかりと
しているのに……。でも、そこがプロデューサーのいい所でもあるのだから、
怒るに怒れない。

「それにしても、もう3ヶ月も経つんですね」

「そうだな……。はあ、最近やった仕事なんて、こっちに来た時の記者会見と
 ラジオの仕事1回だけだからな。悪いな、千早。もっといい仕事取って
 来てやれなくて」

「そんな!謝らないでください、プロデューサー!仕方ないです、日本では
 トップだったかもしれないけれど、こちらではまだランク外もいい所
 なんですから」

……でも、中々仕事が来ないのは私にも責任がある。私がもっと英語を喋れれば、
プレゼンの場やラジオなどでももっと発言が出来るのに。

「でも、なんかお前と出会ったばかり時を思い出すな。あの頃も仕事が中々
 来なくて、ちーちゃんよくイライラしたもんな」

「そ、そうでしたっけ……って、その呼び方はやめてください」

「うう、別にいいじゃないかよ。それなら、お前だって家では俺の事は名前で
 呼べって言ってるだろ、千早」

そう、プロデューサーと一緒に暮らす事になった時、変なルールを
プロデューサーが(勝手に)作った。


その1 家ではちゃんと名前で呼ぶ事。

その2 食事はなるべく一緒に食べる事。

その3 おはよう、おやすみはちゃんと言う事。


……という決まりを私も守る事になっている。でも、これはプロデューサー
なりの気遣いなのかもしれない。私は両親とは会話すら無くなっていたし、
食事なんて何年も一緒に食べてない。その事をプロデューサーは
知っているから、こんな決まり事を作ったのかも。それに私と同じく
……プロデューサーも家族を亡くしているからこそ、私の事を余計に
気を使っているのかもしれない。

「ん、どうかしたか?」

「あっ、いえ。何でもありません……黒崎さん」

「むう、別に普通に名前で呼んでも構わないのにな。呼び捨てにされても
 気にしないぞ俺は」

私は気にします。それに、名前で呼び合ったりしたらまるで……まるで……

「……なあ、千早。俺の名前は顔を赤くするほど恥ずかしい名前か?
 まあ、『絆』なんて変わった名前かもしれないけどさ」

「いえ!そんな事は!とてもいい名前だと!……その、いい名前だと」

「ははは、別にいいって。まっ、好きに呼んでくれりゃいいからさ。
 さて、晩メシ作るかな」

はあ……、美希やあずささんに負けないマイペースな人。

「あの、いつも作ってもらってばかりでスイマセン。何かお手伝いする事が
 あれば言って下さい」

「いや、いい。絆創膏が底を突いたはずだしな……」

もちろん、その理由は私だ……。うう、本当に自分が情けない。

「そうだ。千早、メールが届いてないか見てくれないか」

「はい、わかりました」

私はテーブルの端に置いてあるノートパソコンの電源を入れ、
メールの受信ボックスを開いた。

「あっ……。黒崎さん、事務所のみんなからメールが来ています」

「そうか。あいつらも飽きずに毎回よく送ってくるよな」

それはちょっと失礼な気もする。でも、プロデューサーの言うとおり週一、
多い時は3日おきに届いていたりする。だけど、私はそれがとても楽しみで
心配してくれるみんなの気持ちが嬉しかった。

「春香達がサマフェスへの出場が決まったみたいです。雪歩と真は今は一緒の
 ドラマに出てるみたいで、すごい人気があるみたいですよ」

「そっか。まあ、春香達の今の実力ならサマフェスぐらい簡単だろう。
 それにしても、雪歩と真のドラマか。見たいけどこっちじゃ無理だな」

「みんな……頑張ってますね」

「そうだな。それじゃ、俺たちも負けないようにしようぜ」

プロデューサーは私の頭を撫でてそう言った。
「子ども扱いしないでください」と、言おうと思ったけれど、言った所で
聞いてくれる人ではないのでやめておいた。

「さて、今日は昨日から仕込んでおいたカレーだ。早く食べようぜ」

「はい。わあ、いい香りですね」

「まあな。カレー粉から作ったから結構自信あるぞ」

「えっ?カレー粉って自分で作れるんですか?」

「……作れなかったらこの世にカレーは存在してないぞ。お前、まさかとは
 思うがアレがそのままどっか現れたとか思ってないだろうな?」

「……冷めてしまうので、早く食べましょうか」

「おい、無視かよ」

その時、プロデューサーの上着から携帯の着信音が聞こえてきた。

「ん?仕事の電話かな。千早、先に食べてていいぞ」

「いえ、待っています。何もしていない私が、先に食べる事なんて
 できません」

「別にいいんだが……。わかった、早めに済ますな」

そう言いプロデューサーは電話で話し始めた。……日本に居た頃、水瀬さんが
プロデューサーを「完璧超人」と言っていた事があったけど、
本当にそのとおりだと私も思う。プロデューサーはびっくりするくらい
見事な英語で電話の相手と会話している。私にはその会話の3分の1も
聞き取れない。

「……ホワーーイ!?マジか!?本気と書いてマジなのかそれは!!!」

プ、プロデューサー?何に驚いているのかは分からないですが、多分向こうの
方には通じてないと思います……。でも、一体何に驚いたのかしら?

「あの、プロデューサー?」

「千早……やったぞ!!TVの仕事が決まったー!!」

「本当ですか!?でも、それにしては大げさでは」

「なあ千早。ジェニー・モルガンって覚えてるか?」

「ああ、前に米国代表のアイドルで日本に来ていた。あの方が何か?」

「そのジェニーがこの前のラジオを聞いてて、どうしてもお前と一緒に
 TVに出たいって言ってくれたらしいぜ。お前、あの時に気に入られたからな」

そういえばそうだった。あの時はジェニーに好かれてしまい、帰国する時には
泣かれてしまったんだった。それからも、メールや手紙がしょちゅう事務所に
来ていた。……もちろん、私ではうまく読めないので、プロデューサーや
律子に翻訳してもらったりした。

「でも、よかったじゃないですか。これで、これからの活動の幅も広がると
 思いますし……」

「ところがそれだけじゃいかなくなった。そのTV番組、歌番組なんだがな
 ……その時のゲストがセリーナ・ディオンなんだよ!」

「セ、セリーナ・ディオンって、日本でも公演に来ていて世界的に『歌姫』と
 呼ばれている方じゃないですか!」

「というわけで……、千早、そのTVに出演する時は手加減抜きの全力で
 歌うのを許可する。今回は遠慮なんかいらない、お前の力をこの国の奴ら
 全員に見せ付けて……いや、響かせてやれ!」

「い、いいんですか。でも、私の実力でプロデューサーの……黒崎さんの
 言う様な事、出来るのでしょうか」

確かに、前に比べれば私の実力は上がったのかもしれない。
でも、世界的な歌姫に私の歌が通じる訳がない……。
私がそんな事を考えていると、プロデューサーは急に私の目を見て
自信有り気に言った。

「な?に言ってんだよ。今のお前に出来ないことなんて無いって。
 だってさ……」

「えっ?……わっ!!」

気が付くと、私はプロデューサーに天井にぶつかりそうな勢いで
持ち上げられていた。

「プ、プロデューサー!?」

「お前は一人じゃないんだ。俺やみんながついている……
 だから、大丈夫だ!」

「そ、それはいいですから!降ろして下さい!」

この人は相変らず唐突に行動する人だ。とにかく、早く下ろして欲しい
……恥ずかしくて死んでしまいそう。

「はは、悪い悪い。千早、こういうのされた事なさそうだから、
 喜ぶかなと思って」

「喜びません!……はあ、とにかく降ろしてください」

「あいよ」

「ふう……。プロデューサー、ひとつ聞いてもいいですか?」

「ん?なんだよ、改まって」

「あの……」

私は前に聞いた質問をまたしようとしていた。
『私の事……重荷になっていたりしませんか?』と。
でも、同じ質問をしても同じ答えをこの人は返してくるだろう。
だから私は質問を変える事にした……コレも答えはいっしょだと
思うけれども。

「プロデューサー、これからも……いっしょについて来てくれますか?」

すると、予想通りにプロデューサーは笑いながら答えた。

「あたりまえだろ、そんなの。あっ、でも条件が一つ……俺の事はちゃんと
 名前で呼ぶ事、いいな」

本当に子供の様な笑顔をする人だ。だからこそ……私はこの人に
惹かれたんだと思う。

だからそれに答えられる様、私も笑って答えた。

「はいっ……これからもよろしくお願いします……黒崎さん」

私がまた笑える様になったきっかけをくれた人。

私の歌をそばで聞いてくれて、理解してくれた人。

そして、世界へ羽ばたく翼をくれた……いえ、翼になってくれた人。

この人とならどこへでも行ける。

そう思った私は手を差し出した。すると、プロデューサーは何も言わず
私の手をしっかりと握ってくれた。

そして、私は心から願った……

            『どうか、ずっとこの手が離れません様に……』

END
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【 2009/03/16 (Mon) 】 アイマスのSSですよ♪ | TB(0) | CM(0)
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